2017年05月03日

ゴールデンウィーク渋滞に想う

クルマシステムは基本的に同じ1本の車線に速度0キロから速度100キロまでのクルマが混在して良いシステムである。
そこに普段見落としている大きな問題が潜んでいる。
その良い例が、駐車していて発進し走行車線に合流することを考えてみると判りやすい。
こちらは速度0キロ、車線を走って来るクルマは法定制限速度一杯、その速度差は60キロ。
こちらが60キロまで加速するためにはある程度の時間が必要なのだ。
一方、後続のクルマは60キロでどんどん迫ってくる。こちらがかなり思い切って加速したとしても10秒は必要であろう。
その間に後続車は167メートルも近づいてくるのだ。
勿論こちらも逃げるが、60キロに達するには83メートル必要だ。
だから割り込もうと判断するには、理論的には後車との差は84メートル以上が最低限必要なのだ。
これとてすれすれで割り込むという前提だから、自車の長さや後車がブレーキを踏まぬようにという事を考慮すると、少なくとも100メートルは必要であろう。
だから、クルマが法定速度で走っている道路に、停まっているクルマが自由に割り込むことをシステムとして許すとすれば、全てのクルマの車間距離が100メートル以上なければならない理屈なのである。
それでも、まだ危険はある。
前車が通過して、後車との差が100メートルあると判断して、割り込むには前車がブレーキを踏まない条件も必要なのだ。もしその先が信号のある交差点で赤信号であったらどうなるであろうか。追突である。
このようにクルマシステムというものは極めて危うい前提に基づいているのである。
事故を起こさないのは人間の高度な感覚と判断力が機能しての話だ。
そうなると、安全に法定速度でクルマが走れるためには少なくとも100メートル間隔でクルマが走るという交通量でなければならないはずだ。その時間は6秒。つまり一時間あたり600台が限度である。
これを超えるとどうなるか。
これが混雑渋滞である。安全に合流できないのだから後車はブレーキを踏むしかない。つまり速度を落とすのである。速度を落とせば安全に合流できるクルマの間隔を短く出来る。
ではもっと合流してきたらどうなるか。
もっと速度が遅くならざるを得ない。
とすると、一台おきに一台合流するなどと言うことになったら、殆ど止まりそうな速度にするしかない。
こんな形で渋滞が発生しているのであろう。
まだ動いている間は良い。
一度止まったらもっと悲惨である。
これは別稿としたい。









posted by トロント at 16:40| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記(雑感) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
鉄道運転の常識からすれば驚異的です。鉄道の運転士は、閉そくと信号の確認さえすれば安全は確保されます。閉そくの取扱、ポイントと信号機の取扱、ここは駅員の重大責任ですが、今はほとんど(特に旅客は)自動化されてますので、ほぼ大丈夫でしょう。もちろんクルマは渋滞しようがのろのろだろうがなんとか動く反面、鉄道は輸送量が飽和すればそれ以上の列車は詰め込めませんが、最優先である安全は確保されます。

クルマというモノが安全より人間のエゴ優先というのがわかる一例だと思います。

以前、車の運転より鉄道運転の方がある意味楽だ、と言う旨のツイートをしたら、それは違うだろうとやたら絡んでくる者がいました。鉄道の運転ルールと自動車システムの比較を説明しても、鉄道の詳しいことなど解らん、でもおかしい、などと理解できない様子でした。そういう車脳の連中は、他の交通の知識や物事をあまり知らないのだと思いました。きわめて視野が狭いのだと。
Posted by SU at 2017年05月04日 12:47
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